眠りたい人生
ただ眠りたかった
中学生の頃に不眠症になった。
今年で私は23歳、周りは今年の4月から就職だと言っている。
なのに私はただ、夜に布団に入るだけで眠れることだけを望んでいる。
13歳から薬を飲み出して10年が経った、10年間、ひたすら毎晩薬を飲んでいる。
人間として劣等感を感じる。
夜は寝るもの、働く人もいるが、多くの人間にとって夜は寝るもの、なのに眠ることが出来ない。
薬を飲んで、今回こそは眠れますようにと祈りながら布団に入って気づけばカーテンの隙間から朝日が眩しく差し込むなんてことはしょっちゅう
この10年薬を飲まなかった日はあるのかと考えた。ある、あるが、それは次の日何も無くて何とか眠れるように夜中起きて次の日の夜に眠るための準備の為だったり、薬を貰いに行くのを忘れて眠れない数日を過ごしたり、それくらいだなと思った。
親戚の家に遊びに行くことになった。
その日は急いでいて肝心の薬を忘れてしまっい、薬局に駆け込みカスみたいな効きもしない薬を何千円も払って購入し、服薬し、眠れず、それで、死にたいと思った。
ただ夜眠れる人間になりたかった。
疲れれば眠れるよと言われ疲れるようにしてみたが、それでも眠れず結局夜中に服薬し起きる時間がゴミみたいな時間になって、また死にたくなった。
ただ夜に眠れるように、それだけを望んでいる。成功したいわけでも認められたいわけでもない、眠れるようになりたい。
生きる才能がないのだと思う
才能とは大袈裟だが、やはり生きていくことができるのは才能だと感じる。才能は特別な、という意味ではなく今までの積み重ねた末に得た能力という意味だ。
そして私は社会の時間に合わせて生きる能力が全くないのだと感じてしまう。
不眠だと自慢する人間を殴ってやりたくなる。眠れるのに眠らない人間を、才能があるのに、それをゴミだと捨てる人間を、憎んでいる。
私が欲しかったのはそんなゴミなのに。
ただ夜に眠れる人間になりたい
でも薬を飲んでも眠れない、そんな夜に心の底に溜まった汚泥を吐き出す場としてここを選んだ。
私の寝ゲロ、見ても見なくてもいい、ただのゲロだから。
私はそれを食べて生きている。